売買契約書に無条件解約をする旨を明記する例も多いのですが、規定がない場合や納得のいかない規定が設けられているときは要注意です。第三に、買い替え不調にも関連することですが、業者が住宅ローンの借り増しを要求するケースもあります。買い換え不調で解約を認めると、業者も売上が減少します。そこで、売上を伸ばすために、買い主の返済能力を無視して住宅ローンの借り増しを要求することがあるのです。この場合の口説き文句の一例をあげてみましょう。「現住居の売却は多少時間がかかっても必ず業者が責任を持って売ってやる。だからともかく新居を買って欲しい。住宅ローンの返済負担が重くなるのも、現住居が売却できるまでの間で、売れたら売却代金でローンを繰り上げ返済すると負担も軽くなる。この程度の無理をしないと、新しいマイホームは持てない」という台詞です。住宅ローンの借り増しは、正規のローン(公庫や銀行など)を返済能力ぎりぎりまで借りて足りないときは、ノンバンクの不動産担保融資(新居にノンバンクの第三、第四順位の抵当権を設定する)を斡旋することもあります。現住居が売れるまでの短期間の苦労なら我慢できるかも知れない、と、つい業者の口車にのってしまう人もいるのですが、これが大きなリスクを伴うものであることはいうまでもありません。現住居がなかなか売れなくて焦りだしたころ、業者から弱みに付け込まれ相当の安値で買い取られ、結局は大損をしてしまうことにもなりかねないのです。